2021年2月25日 20:00
「僕はミスコンに出る」性を隠して参加した男性の結末と夢の大切さ
そのなかで私が発見したのは、ミス・フランスの裏側で働いている人たちが、ひとつの世界を構成していること。ものすごい数のボランティアがいたり、異なる世代の人たちに統一感をもたらしていたりと、みんながミス・フランスという夢の世界で生きるために情熱を込めているんです。その姿を見るのは、とても気持ちのいいものでもありました。
それから、私が魅了されたのは、コンテストに参加している若い女性たち。ミス・フランスの候補になったことで自分の生きる道を見つけることができて助かったと話している子がいれば、自分が何をしているのかわかっていない子がいるといった具合に、さまざまな女性がいたので、本当にいろいろな発見がありました。今回はミスコンテストを批判する映画ではありませんが、やはりコンテストは戦いですし、女性同士の関係は優しいものばかりではないので、この作品は「ハイヒールを履いたロッキーの映画」という側面もあると感じています(笑)。
体と精神の調和がとれている人は美しい
―では、映画でも描かれていたように、女同士ならではの“戦い”を目にしたこともあったのでしょうか?
監督というよりも、コンテストの現実は、人生の現実と同じだと感じました。