くらし情報『便を漏らすことの恐怖…難病「潰瘍性大腸炎」を患い知る“生きづらさ”』

2021年3月3日 18:40

便を漏らすことの恐怖…難病「潰瘍性大腸炎」を患い知る“生きづらさ”

2~3か月下痢が続き、ある日便に血が混じるようになる。少し節制すると血便は止まるが1週間もするとまた同じ状態に。今度は節制しても治まらず、そのうち血だけが止まらないように―。

『絶望名人カフカの人生論』ほかの著作で知られる頭木弘樹さんの近刊『食べることと出すこと』は、大学時代にかかった難病・潰瘍性大腸炎との日々を記した体験記だ。

知らず見過ごしてきた違和感をあぶりだす、病の日々の記録。
便を漏らすことの恐怖…難病「潰瘍性大腸炎」を患い知る“生きづらさ”


原因もわからないまま発症したことでの苦悶、点滴をしながら駆け込んだトイレで一歩間に合わず漏らしてしまったときの呆然、ひきこもり生活を強いたコントロールできない便意への恐怖……。完治しないといわれる難病が引き起こすエピソードを並べると読むのをためらう方もいるかもしれないが、淡々とした文体には悲惨なにおいはなく、どこかユーモアさえ感じられるほど。

「病気の話は面白く書け、というセオリーがあると聞いたことがありますが、実際の病気は本当に大変で面白くなんか書けません。
ただ、心がけたのはできるだけ俯瞰な視点で書こうということです。チャップリンの言葉に『アップだと悲劇、ロングだと喜劇』というのがあるんですが、まさにそれです」

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