2021年3月16日 19:30
実母に無理心中を図られた過去…ひとりの天才女性の「未来を変えた壮絶人生」
さらにさらに、原作小説の劇場用舞台権をLevel Forward社が取得。ミュージカル化への期待も高まっている。
快進撃の『クイーンズ・ギャンビット』各話レビューもついに第6話。最終回直前だ。
「男たちはいろいろ教えたがる。賢いわけじゃない。自分を大きく見せたいだけ。指図しても聞き流せばいい。
自分の思うままに進めばいいの。強い女にならなくちゃ。妥協が当たり前のこの世の中で。自分を貫くにはね。ほら、あなたはあなたよ」
第5話(※2)同様、実母アリスがベスに向かって語る言葉からはじまる。この力強い名台詞が、単純な「良いセリフ」としては機能しないところに『クイーンズ・ギャンビット』の迫力がある。
第6話、第7話は、最終ボスであるボルコフとの戦いに向けて盛り上がると同時に、無理心中をしようとした母親の記憶との戦いにも突入する。
クレオ=スパイ説を検証
第3話のレビュー(※3)でも書いたが、『クイーンズ・ギャンビット』は、チェス対局パートは明快かつ爽快だが、ベスを取り巻く人間ドラマのパートは謎が多い。
たとえば、第6話に登場するクレオ。けっこうな謎の女だ。
ベニーの地下部屋へ、チェス仲間と一緒にやってきたクレオ。