2021年3月16日 19:30
実母に無理心中を図られた過去…ひとりの天才女性の「未来を変えた壮絶人生」
「君の気をそらすためかも」
「失敗ね」
と会話する。
ベスの想いを知っているのは(ドラマ上では)クレオだけだ。タウンズがそのことを知り、モスクワ大使館の協力もあって駆けつけることができたとあれば、ふたりの会話も気の利いたジョークではないのかもしれない。
そうなると、クレオがスパイ説はとても濃厚だ。蛇足。クレオがバーで飲んでいたのはパスティス。パスティスの元の意味はSe pastiser(まがいもの)の意味だ。
いよいよあと1話。
ベスのチェス人生はどうなる?
眼の縁を真っ黒にしたメイク
ベルディックやベニーたちの仲間に支えられ、酒やドラッグを絶っていたベスだったが、この敗北で、ふたたび自堕落な生活へ逆戻りしてしまう。酒を瓶でラッパ飲み、60年代の大ヒット曲ショッキング・ブルー「ヴィーナス」を聞きながら踊り、飲み、吐く(名シーン)。心配して訪ねて来てくれたハリー・ベルティックをガン無視。会場まで駆けつけてくれるが、「同情はいらない」とあしらい、「スーパーで働いてる人とは違う」と酷いことまで言ってしまう。
この時のベスは、眼の縁を真っ黒にしたメイク。「闇落ち」感の演出にしてはやりすぎ!と思った人もいるかもしれないが、これはショッキング・ブルーのボーカルのマリスカ・ヴェレスとそっくり。