2021年4月21日 20:30
Crystal Kay「幅広い世代に楽しんでもらいたい」初のカバーアルバムへの想い
きっかけは、1年半ぐらい、ニューヨークにいたことです。ちょうど20代後半で、みんなが通る「自分って、一体何?」「このままでいいのかな?」という、人生に“ハテナマーク”が浮かぶ時期でした。ニューヨークは、世界中から人々がアメリカンドリームを追いかけて辿り着くところでもあるから、自分をしっかり持っていないと、ただ時間と人が過ぎていくだけの過酷な街。そんな場所で、初めての一人暮らしが、いきなりニューヨークだったんです。
私は日本生まれ日本育ちですが、日本人ではなく、韓国とアメリカのハーフです。いまは私と同じような方もたくさんいて、メディアやスポーツ界でも活躍しているので、国民的にも受け入れられているのは素晴らしいことですよね。でも、私が小さいときはそういう雰囲気ではなかったので、自分のアイデンティティがわからないというコンプレックスをずっと抱えていました。
そんななかで、20代後半になってから、ずっと夢だった“世界で音楽をやる”というチャンスを掴みに行く時間をいただいて、ニューヨークへ行ったんです。
最終的にデビューには辿り着かなかったんですが、たくさんのプロデューサーと曲を作り、自分と向き合う時間もありました。