2021年3月25日 19:30
「小津安二郎から常に学んでいる」日本の巨匠がドイツの名匠に与えた影響
そこで生まれる大きな集中力を見たときに、すごい俳優たちだと感じました。
2人の愛が芽生える瞬間を見てほしい
―監督が観客にオススメしたいシーンはありますか?
監督彼女のアパートでプレゼンの練習をしているところがありますが、あのシーンを撮ったときは、夜の素敵な景色も切り取れたので、2人の演技も含めてぜひ見逃してほしくないところですね。
あとは、冒頭で水槽が割れるシーン。ガラスの破片や金魚、海藻などがばーっと散らばり、まるで波打ち際のように水が押し寄せる瞬間に、愛が芽生えるので、僕個人としてもすごく好きなシーンです。
―では、今後はどのような作品を予定されているのか、最後に教えてください。
監督次回作は、炎に関する「火の精」の物語で脚本もほぼできあがっています。ただ、俳優たちが触れ合うようなシーンを撮れるのは、来年になると思うので、撮影は少し先になるかもしれません。舞台はバルト海で、若者のグループがそこで夏を過ごしているのですが、森林火災が発生してしまいます。
最初は楽しそうに始まるものの、徐々に彼らの心のなかにも燃え盛る炎があり、最後は……といった感じですね。その次は刑事モノを撮って、さらにその次は大地をテーマにした「地の精」