2021年4月2日 19:30
日本を称賛!「素晴らしいところは…」ブータンの新鋭が日本人を尊敬する理由
そこで、見どころについてこちらの方にお話をうかがってきました。
パオ・チョニン・ドルジ監督
作家、写真家、映画監督として幅広い才能を発揮しているドルジ監督。今回は、念願の長編デビュー作となった本作に込めた思いや興味深いブータン文化の真髄などについて、語っていただきました。
―この物語を作った理由は、ブータン独自の文化や伝統が失われつつあることを危惧していたからということですが、1999年にテレビとインターネットがブータンで解禁されたことが影響を与えているとお考えですか?
監督まさにその通りだと思います。これまで何度もインタビューを受けていますが、それをはっきり言及してもらったのは初めてですね。1999年にそれらが解禁されたことによって引き起こされた“ブータンの開国”というのは、本当にひと晩で起きた出来事。
あまりにも急激な変化だったので、準備ができていなかったブータン人はついていくことができないほどでした。そういったことがあり、いまのブータンはさまざまな課題を抱えることになってしまったのだと思います。
―当時、監督は16歳で多感な時期だったと思いますが、監督自身もその前後で影響を受けた部分もありましたか?
監督実は、僕自身は一般的なブータン人とは少し違う立場にありました。