2021年5月15日 21:10
自己肯定感を高めなくてもいい!? 戸次重幸が心理カウンセラーに質問
今は、わからないことや目的地への行き方など、気になることはすぐに検索でき、答えが見つかる時代。わからないことをそのままにしておくということに、私たちは慣れていません。そんなところに、研究者でもわからないことの多い新型コロナウイルスという、ものすごく不確実なものがきてしまい、キャパオーバーになってしまったのです。
戸次:不確実なものへの恐れや不安が原因なんですね。
山根:やはり命に関わることと1年以上向き合うのは大変ですから、心に波風が立ちやすい。それによって、“今の会社で働いていてもいいのかな”“この先どうやって生きていこう”など、もともとあった問題の深刻さが加速しているんでしょう。
戸次:そういう意味でいうと、僕はこの道を選んだ時から、不確実なものが自分の一部になっていたから。ずっと、「役者がダメなら資格を持っている測量士になるわい!」と思っていましたね(笑)。
そのおかげで、ダメージは少なかったかもしれません。
山根:それに、戸次さんのようにモノ作りをしている方は、日頃から完成形のわからないものと対峙しているので、その点でも不確実なものに強いといえます。自粛期間中にケーキ作りや裁縫をする人が増えましたが、それは手作りをすることで、不確実なものへの耐性を無意識に養おうとした結果だと思います。