2021年5月23日 19:10
平井堅「ショックだったけど、致し方ない」 デビュー前に受けた衝撃指令とは
「そう言われた時はショックでしたけど、致し方ないですよね。ファッションセンスは今も全然磨かれていないし(笑)、あまり興味がないので自分では服を一切買いません。友達に選んでもらったり、撮影で着た服を買い取ったり。そもそも物欲がないので、ごはんやお酒や旅行にしかお金を使うことはないし、今はコロナ禍でそういうこともできないですからね」
デビュー前も25周年を過ぎた今も、自らの欲望とは関係のないところで「歌」というものを表現し続けてきたのが平井堅というアーティストなのかもしれない。アルバム『あなたになりたかった』のジャケットが、自身のポートレートなのに表情が全くわからない写真であることも象徴的だ。
「タイトルの『あなたになりたかった』は、自分ではないものになりたいという願望なんですよね。シンガーソングライターって自分の個性や主義主張を声高に人にアピールする要素って大きいと思うんですけど。僕はこの仕事において、自分の意見を消す作業のほうが多い気がしているんです。
単純に言うと、身の回りのスタッフ、自分以外の人のクリエイティビティをもらってアウトプットしてるというか。もちろん歌う時は自分が頑張るしかないんだけど、スピーカーとして鳴らしてるようなイメージ。