くらし情報『平井堅「ショックだったけど、致し方ない」 デビュー前に受けた衝撃指令とは』

2021年5月23日 19:10

平井堅「ショックだったけど、致し方ない」 デビュー前に受けた衝撃指令とは

僕はいつも何かに強く想いを馳せて、とにかく『ここじゃないどこかに行きたい』と常に思ってるタイプの人間なのかなと思います。それは苦しいことなのかもしれないけど、僕にとっての原動力になっているので。生きる上でもそうだし、歌う上でもそう。『このままじゃいけない』という想いが活力になっています」

そんな想いはアルバム曲中の様々な境遇の主人公たちにも通じるものがある。特に「オーソドックス」という曲では、暮らしている街が退屈でうんざりしている女性の生き様が垣間見える。その虚しさや、悔しさ、しかしどこかで滲む「この街」への愛着まで、あまりにもリアルな筆致で描く。

「女性が主人公の歌ですけど、でも僕も地方出身で、国道沿いに住んでいて、『ここから出たい』とずっと思っていたし、そういう意味ではやっぱり僕の想いでもあるんでしょうね。地方都市に暮らしていて、そこから出られなくて、でもある種、憎みながらもその土地を愛しているような、そういう人の物語を書きたいなとずっと思っていたんです。
どこかにいる誰か―そういう想いをしている人がいるならば、その人に一度ピンスポを当てて照らすことで、救うことはできないんだけど、どこかにこういう人はいるんだろうなと思って物語を曲にすることが、自分にとってカタルシスがあるというか、『見つけた』っていう気持ちがあるのかもしれないですね」

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