2021年5月26日 19:10
高橋一生が初NODA・MAP! 「しばらくぶりの感覚を味わっています」
お芝居でもそういうアプローチが、少なくともいまの自分には心地いいんです」
“離見の見”とは、演じ手が自己の視点から離れて自分の演技を客観的に見つめること。そんな境地にある高橋さんから見たNODA・MAPの稽古場とは?
「とても純度が高いなかでお芝居を作っていっている感覚があります。ワークショップに参加させていただいていた時から感じていたんですが、野田さんは、ある種の変なプライドを持たない方で。若い方たちの意見にも『それもいいよね』と耳を傾けられるので、誰でも意見しやすい雰囲気が稽古場にあるんです。一緒に劇団をやっている青年みたいに思えて、昔、同期とエチュード(即興の芝居)を作っていた時のような、しばらくぶりの感覚を味わっています。ただ、あまりにもスムーズに進んでしまうものだから、作っていくことに没頭しすぎて視野が狭くなってしまうかもしれない。観ている側の人たちの存在を忘れないよう、少しだけ意識してみようといま思っているところです」
自身のことを「人の顔色を窺うのは得意なので(笑)」と皮肉めいた言葉で語る。だからこそ「制作側から“一生さんのここを期待しています”と言われることは、なるべく聞かないようにしている」