2021年6月1日 19:30
「日本の浮世絵には自然の力を感じる」フランスの大女優に与えた影響
なぜなら、彼女はカリスマ的なところがある女性ではあるものの、自分でそうなりたいと思ってなったわけではありませんからね。映画の冒頭では、何もかもうまくいっていないので幸せでもないですし、どちらかという感じが悪いと思う人もいるようなそういう人物として描かれています。
ただ、そんな彼女が社会からの“はみだし者”と出会い、さまざまな経験をすることによって、オープンマインドになるわけですよね。そうやって変わっていく様が非常に興味深いし、珍しいタイプのキャラクターでもあるので、それはおもしろいところだと思いました。
自分をオープンにすることを怖がってはいけない
―本作では、それぞれのキャラクターが人生で自分の“花”を咲かせていきますが、カトリーヌさんにとってもそういった転機はありましたか?変わっていく彼らの姿を見て、どのように感じたのかについても教えてください。
カトリーヌさんもちろん私の人生でも、人との出会いによって変わったことはありましたが、ずっと女優という仕事を続けていますし、変化という意味では、そこまで大きなものはないかもしれません。
私から見ると、この作品のキーワードは変化というよりも、再生や回復という言葉のほうが近いように感じています。