2021年6月14日 22:10
北朝鮮の過酷な強制収容所を描く アニメーション映画で学ぶ“生きる意味と人権”
もう、これだけでも胸が苦しくなるってのに、なんとこれ、序盤なの。物語のメインとなるのは、その後のヨハン。このスチール写真のように可愛いヨハンは、収容所の荒んだ生活ですっかり別人に。密告しまくりのグループに入って闇落ちしてるのよ。心の底では、闇落ちしていることを「食料確保のため、母と妹のため」と言い聞かせているけど、実際は仲が良かった収容者にも暴力的に。そんなある日、彼のしでかしたことをきっかけに事件が勃発し、最愛のお母さんに危険が……。ううう、もうコレ以上は言えませんわ、つらすぎて……。
こうしてストーリーを語るだけでも悲劇に次ぐ悲劇なんだけど、実際に作品を観ると、観終わるまではかなりスルスルとのみ込めちゃうのよ。
なぜって?それはアニメーションだから。この物語をもしも実写で、役者さんのお芝居で描いていたら、途中で退席しちゃってたかもしれないほどよ。
お見事としか言いようのない最良の方法・アニメーションで、人権とはなに?人間の生きる意味ってなに?ってことを教えてくれる良作。ただ悲惨な収容所の現実を描いているだけでなく、ユーモアのセンスがちりばめられているのも驚きよ。だって、にっちもさっちもいかない厳しい状況下にあったら、思い浮かべるのは「生への希望」