2021年6月21日 19:10
『PUI PUI モルカー』監督、「心が無になった」ことも!? コマ撮りアニメ秘話
――学生時代はいわゆるアートとしての映像作品を制作されていたと思うのですが、テレビで放送される作品ということで、特に意識したことはありますか?
映画祭などで上映される作品とテレビで流れる作品では、見る人の数が圧倒的に違います。そこで思い出したのが、大学のときに習った、“映像は、悪く言えば見ている人の時間を奪うものでもある”ということ。だからこそ僕は、エンタメ性はもちろん、“見てよかった、ためになった”というメッセージ性もある作品にしたかった。モルカーは、モルモットなので生き物でもあり、そして車でもある。車も生き物も、人間との関わりによってあり方を大きく左右される存在ですよね。でもモルカーは、ただの車と違ってモルモットとしての意思がある。危険を感じたら逃げ出すこともできるし、例えば強盗に乗っ取られたシロモが強盗団が奪ったお金を排出しながら走ったように、自分で行動を起こすこともできる。人間社会に流されず、やりたいことをやり通す大切さを伝えられたらいいな、と思っていました。
あと意識したのは、テンポですね。
――2分40秒という短い尺の中で、どうテンポを考えましたか?
小さい頃「カートゥーンネットワーク」