くらし情報『世界の格差是正なるか? 7月合意を目指す“グローバルミニマム税”とは』

2021年7月10日 18:40

世界の格差是正なるか? 7月合意を目指す“グローバルミニマム税”とは

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「グローバルミニマム税」です。

世界に広がる格差緩和を期待して、7月合意を目指す。
世界の格差是正なるか? 7月合意を目指す“グローバルミニマム税”とは


グローバルミニマム税は、タックスヘイブン(租税回避地)問題の対処法として掲げられました。グーグルやアマゾンなど、グローバルに展開している巨大企業は、聞いたこともないような小さい島国に法人登記をしています。法人税の安い国や地域に籍を置き、多額の税の支払いを逃れているのです。小国は小国で、税収を得るために税率を極力低くし、積極的に企業誘致をしてきました。これがタックスヘイブンです。
主権国家は多額の税収を失い、世界中で長年の問題になっていました。

そんななか、アメリカが中心となり、OECD加盟国を中心に140の国と地域に、グローバルミニマム税の実現を呼びかけたのです。世界的に最低税率を15%以上に決めて、法人税率の引き下げ競争に歯止めをかけようという提案です。7月にイタリアで開催されるG20財務大臣・中央銀行総裁会議にて、その合意を目指そうとしています。

主に対象となるGAFAやマイクロソフト社などはアメリカで生まれた企業ですから、これはバイデン大統領流の理にかなったアメリカ・ファーストと言えます。

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