2021年7月10日 21:10
今はまだ「知ろうとする人にしか届かない」? リプロダクティブ・ヘルスを考える
そして、情報を得て、アクションを起こす人が増えている印象があります。以前は、女性が性に関して積極的に情報を知ろうとすることを、“はしたない”と見る視線が強かったですよね。関心を持っているだけで、人になにか言われるんじゃないか、みたいな不安を抱えていた人も多かったと思います。でもSNSが当たり前の世界になったことで、人の視線を気にすることなく、性に関して学べたり、人と話ができるようになってきた。少しずつですが、性の話がタブーではなく、“日常の中に存在する話”になれている気がして、個人的にはとても嬉しい」
今はまさに、過渡期なのではないかと、とシオリーヌさん。
「昔に比べて正しい性教育の情報が手に入りやすくなったのは事実。でも今はまだ“知ろうとする人にしか届かない”状況です。リプロダクティブ・ヘルスの情報は、本来ならば学校教育で提供されるべきもの。
自らリーチしない層にも広く知らせる努力を、これからも続けていきたいと思います」
知識を得ることで、より自分らしく自由に生きられる。
現在30代後半の、思春期保健相談士のにじいろさん。学生時代、いわゆる性教育をしっかり学んだ記憶があまりない、と言います。