2021年7月16日 19:10
血縁関係の枠組みに囚われない、新しい家族のかたち“拡張家族”とは?
とはいっても、話がまとまらないのは、日常茶飯事です(笑)。それでも、納得いかない人がいたら、その意見に耳を傾けて、どうしたらいいか話し合いを続けています。
――“拡張家族”の面白さはどこに感じていますか?
面倒くさいことばっかりですよ(笑)。でも、私は面倒くさいことにこそ幸せがあると思っていて。東京にいると特に思うのですが、一日中誰とも話さなくても、協同しなくても生きていける。そんな分断と孤立が進んでいる今の時代だからこそ、人と関わりながら、自分ではコントロールできないような価値観も受け入れて葛藤を抱えることが、必要ではないかなと。愛の修行のような…(笑)。決して簡単なことではないけれど、幸せは人とのつながりからしか生まれないと思っているので。
――コロナ禍でみなさんの関係に変化はありましたか?
この一年は、みんなとつながっていることをより強く感じました。私は、東京よりも大分で過ごす時間が増えて、みんなと一緒に過ごす時間は減ってしまったのですが、一緒にいなくても、拡張家族という価値観を共有していることで、自分に何かあった時に助けてくれる人がいると思えたり、味方でいてくれると思う存在を認識できることで十分なんだな、と思いました。