2021年7月27日 21:10
85歳にしてなお実験的&挑戦的! アート界のレジェンド・横尾忠則の展覧会
のコーナーも登場。2020年5月から、横尾はこの「WITH CORONA」シリーズをツイッターとブログで発信し始める。コロナ禍でのネガティブなイメージをポジティブに変換するこの試みは、現在600点以上制作され、撮影可能としているのもユニーク。また、横尾が滝の絵を描くために収集した1万枚以上の絵はがきのコレクションが、インスタレーションへと展開している滝空間も見どころのひとつ。天井や壁面を覆い尽くす滝の絵はがきは、ダイナミックな体感空間になっている。
「何を作ったかではなく、制作のプロセスが大事」という一貫したメッセージを打ち出し続ける横尾忠則。そんな彼の展覧会は、85歳になっても実験的で挑戦的。アイデアが枯渇することのない柔軟な頭の中を覗き見るような展示は、熱量を伝えつつふと笑みがこぼれる内容だ。
横尾忠則《高い買物》2020年作家蔵
横尾忠則《T+Y自画像》2018年個人蔵
横尾忠則《Wの惑星》2005年作家蔵
横尾忠則《暗夜光路赤い闇から》2001年東京都現代美術館
よこお・ただのり1936年、兵庫県生まれ。唐十郎、寺山修司らの舞台芸術のポスターなどを手がけ、’69年にパリ青年ビエンナーレ版画部門大賞を受賞。