2016年8月28日 20:00
「愛でたい」…OLと少年、18歳差の関係にドキドキのコミックとは?
少年に膝枕しながら、大人の女性が<わたしはあれから息をしているあいだずっとこの子ばかりを思ってしまう>と秘めた思いを持て余している場面から幕を開ける。高野ひと深さんの『私の少年』が話題だ。
「美しい存在をずっと見つめて愛でていたいという願望があり、そういう構図やシチュエーションを存分に描いてみたいなと。『美しいものが描けるのが高野さんの強みです』という編集さんの言葉に励まされ、今回の企画につながっていきました」
スポーツメーカー勤務の30歳・多和田聡子は、夜の公園で12歳の美少年・真修(ましゅう)と知り合う。サッカーを教えたり、交流が深まる中で聡子は名状しがたい感情を抱いていく。
年の差こそあれど、どちらもとらえどころのない寂しさを抱えた者同士。
いつの間にか心は共鳴していく。
「なので、ふたりの距離感をどれくらい近づけるかには悩みました。一般の女性の感覚では、恋愛感情をあんな年ごろの少年に抱くのは違和感がありますよね。少年の方は、成長していけば起こりうるかもしれないけれど、まだ先のことですし…」
波乱の予感はすでにある。聡子の現在の上司で元カレの椎川はなぜか聡子に絡むし、真修のクラスメイトの菜緒は、クラスで浮いていた真修の本当の優しさに気づく。