くらし情報『性差別や偏見は教育にも問題が…トランスジェンダーマンガ家が体験綴った一作』

2021年9月11日 20:00

性差別や偏見は教育にも問題が…トランスジェンダーマンガ家が体験綴った一作

前作『実録泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。』で自身のマゾヒズムと対峙した、ペス山ポピーさん。本作『女(じぶん)の体をゆるすまで』もペス山さんの極めて個人的な体験を綴っているのだが、この社会についての話ともいえる。

すべては女の体のせい!?自らの性への違和感と救い。
性差別や偏見は教育にも問題が…トランスジェンダーマンガ家が体験綴った一作


「前作を描き終わったらいきなり現実に引き戻された感覚になって、次に何を描けばいいのかわからない状態がしばらく続きました。たとえば自分が小学生のときのことを描こうと思っても、7年前で時が止まっているからびっくりするくらい筆が進まなくなってしまう。人生の終わりと捉えているあの出来事と向き合わざるを得ない状況になったんです」

7年前、ペス山さんはアシスタント時代にマンガ家X氏からセクハラを受けている。X氏のもとを離れたあともトラウマという苦しみが待っていて、トランスジェンダーのペス山さんは女に生まれた自分を今まで以上に追い詰めるようになる。


「小さい頃から抱えてきた、この体を許せない気持ちの到達点にセクハラがあったのだと思います。だからマンガがどんな結末を迎えるにしろ、このタイトル以外あり得なかった」

性への違和感を描くにあたり、幼少期や思春期の友人とのエピソード、学校での理不尽な仕打ちなどを振り返るのだが、いかに私たちが“男らしさ・女らしさ”を植え付けられて大人になるのかを思い知らされる。

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