2021年9月18日 20:20
佐藤健、俳優としての転機は『るろうに剣心』? 同作品以降増えたこととは
出演作はすべてがターニングポイントと言い切るが、来る仕事が変わったという意味で転機となったのが『るろうに剣心』だった。
「この作品以降主演のオファーが増えてきました。主演することで作品そのものをよくするために、もがくようになりましたね」
最新映画『護られなかった者たちへ』も、もがきながら関わったであろうことが伝わってくる、難しい役どころだ。東日本大震災後の宮城を舞台にした本作は、社会福祉の網の目からこぼれ落ちてしまう人々を通して、さまざまな立場からの正義を描いた社会派ドラマ。佐藤さんは被災者であり、不可解な連続殺人事件の容疑者とされる利根という男を演じている。
「世の中の理不尽なことに対して、怒りややるせなさを感じた経験は誰しもあると思うので、その気持ちを代弁するのがこの映画における自分の役目だと思いました」
児童養護施設で育った利根は、避難所で出会った同じように身寄りのない子どもや女性と、奇しくも本当の家族のようになっていく。
「親の存在や青春らしい青春も知らず、孤独な人生を送ってきたから、彼女たちと出会って家族の温もりみたいなものを感じて、救われたんだろうなと思います」
利根のように、人との出会いが人生を大きく変えることもやはりある。