2021年10月4日 22:10
ゾッとする結末が…終末的世界を描く深緑野分『カミサマはそういない』
海賊放送というモチーフも、いつか使いたいなと思っていました」
終末的世界の作品が多いが、ご自身は“滅び”は怖いという。
「あえて自分にとって怖いものを書くところがありますね。傷口を自分でえぐるタイプです(笑)」
本書のタイトルについては、
「願ったり祈ったりしても助けてもらえない、カミサマに見つけてもらえない人たちの話が多いなと思って。神様だけでなく、“上位にいる人”という意味合いもあるので、カタカナ表記にしました」
実にバリエーション豊かな7編。短編を読む快感を、あなたもぜひ。
『カミサマはそういない』失踪した青年の真実、遊園地に現れた殺人ピエロ、見張り塔で過酷な任務につく兵士、未知の音楽を探す海辺の少年…。幻惑される7編を収録。集英社1540円
ふかみどり・のわき2010年「オーブランの少女」が第7回ミステリーズ!新人賞佳作に入選、同作を表題作とした短編集でデビュー。
著書に『戦場のコックたち』『ベルリンは晴れているか』など。©干川修
※『anan』2021年10月6日号より。インタビュー、文・瀧井朝世
(by anan編集部)
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