2021年10月16日 18:00
結婚当日に“夫”と初対面…悩み多き王妃を癒した植物のアート
ですが、幸福そうに見える家庭にも悩みはあります。
シャーロットの場合、まず成長した子どもたちにスキャンダルが頻発。さまざまな事件や問題が発生します。世継ぎとなる長男も愛人問題などでトラブルを抱え、国王と息子の関係も悪くなっていきます。
さらに夫が精神疾患を発症。たびたび発作を起こし、正気を失うこともあったようです。
シャーロットは1818年に74歳で死去。その後、1820年にジョージ3世が81歳で亡くなりました。
アメリカ独立戦争やフランス革命など激動の時代に君臨した夫を支え、キューガーデンや植物画の発展の立役者となったシャーロット王妃。庭園に咲く花々が、彼女を支えていたのかもしれません。
おすすめのボタニカルアートは?
最後に、ボタニカルアートを長年学んでいる筆者が特におすすめしたい作品をご紹介します!
まずは、シャーロット王妃や王妃に植物画を教えたキューガーデン最初の王室付き画家、フランツ・アンドレアス・バウアーの作品群。ゴクラクチョウカ科の植物の姿が非常に美しく鮮やかに描かれています。
豪華な植物図鑑『フローラの神殿』の手彩色銅版画も必見作のひとつ。華やかに描かれた植物と、少し不気味な背景の絶妙なバランスが魅力的です。