2016年9月13日 20:00
思わず見惚れる! 美容師を演じる池松壮亮がエロい…
日常になんの不満もないのに、たまたま入った美容室で、たまたま担当についた美容師の青年への執着が増していく――。一介の主婦に忍び寄る心の闇を描いた映画『だれかの木琴』。そのなかで美容師・海斗(かいと)を演じているのが池松壮亮さん。
「演じてみて、美容師って際どい職業だなと思いました。何がって、すごく相手と近いんです。
髪に触れていると、いま心を閉ざしたなとか、話をしていくうちに心が解放されていく様とか、相手の気持ちの変化が手に取るようにわかるんです」
撮影の前に美容師の所作を学んだというが、手さばきが板についているだけでなく、池松さんの鏡越しの視線、髪に触れる指が何だかとても官能的で、常盤貴子さん演じる主人公・小夜子の、常軌を逸した行動にも妙に納得させられてしまうほど。
「サスペンスだとか不倫というような部分がクローズアップされがちな作品だと思うんです。でも、監督の東(陽一)さんが描きたいのはそこじゃなくて、人間は全員が孤独なんだってところだと思うんですよね。海斗は小夜子のことを受け入れずとも、拒絶もしない。それは、彼自身、小夜子の抱えた満たされなさみたいなものに、自分も覚えがあったからじゃないかなって。