2021年10月17日 20:10
“台湾映画”の新潮流とは? 4人家族の崩壊と再生を描く受賞作も
金馬奨で多数受賞するのも納得の秀作」(江口さん)
Netflix映画『ひとつの太陽』独占配信中
『親愛なる君へ』(2020年)
大切なのは血のつながりではない。そう考えさせられるヒューマンドラマ。主人公の青年は、亡くなった同性パートナーの家を間借りして、愛する彼の老婆とその孫の面倒を見ていたが、ある日、老婆が急死。その死因を巡って、青年は疑いをかけられてしまう。「胸を打つのは、『なぜ他人の面倒を見ていたんだ』と裁判官に問われた時の、青年のセリフ。
思わず落涙…」(江口さん)
©2020 FiLMOSA Production All rights全国順次公開中配給:エスピーオー/フィルモット
『弱くて強い女たち』(2020年)
’90年代に日本でも大ブレイクした歌手で俳優のビビアン・スー製作総指揮・出演。長らく音信不通の父が亡くなったという知らせを受けた、70歳の母と3人の娘たち。自分たちの知らない父の暮らしや、愛人の存在を知ることになり…。「それぞれの女性たちの心模様が、繊細に、そして複雑に紡ぎ上げられている。お葬式のシーンでは、仏教と道教のせめぎ合いが台湾らしい」(江口さん)