2021年11月2日 18:40
V6、洗練されたパフォーマンスとファンへの真摯な想い。最後のライブをルポ。
V6が26年の歴史に幕を下ろした、2021年11月1日の幕張イベントホールでのステージの模様をレポートします。
ファンとメンバーの「ありがとう」があふれた一夜に。
2021年11月1日。1995年の同日にデビューしたV6が、26回目の誕生日を迎えるこの日、その歴史に幕を下ろす。全国9か所をめぐるツアー「LIVE TOUR V6 groove」の最終日が、幕張イベントホールで行われた。
会場には、「ありがとう」をはじめ、感謝の言葉を描いたうちわが目立つ。早くステージに立つ6人の姿を見たいという気持ちと、最後のライブが始まらないでほしいという想いの両方が充ちているように感じた。「V6」を呼ぶハンドクラップが鳴り響き、照明が落ちて、ついにその時が始まった。
彼らが一曲目に選んだのは『雨』。しっとりとした、歌声を聴かせるナンバーで、この楽曲を最初に持ってくるところに、彼らの凄みと余裕、気合を感じずにはいられない。長さ12mもある6枚の白い紗幕にはメンバーが投影され、神々しく幻想的なムードを作り上げる。この日の幕張メッセは、小雨がパラつき、とにかく湿度が高かった。そんな気候が曲の世界観と重なり、湿気が体にまとわりつくように音楽が体を包み、一気にステージへ引き込んでいく。