2016年10月1日 08:00
ネットのディスりは永遠に残る!? 酒井順子が紫式部に“悪口”を学ぶ
鋭い切れ味は人生のお楽しみ。みんな大好き悪口ですが大人ならば、誰かを傷つけたりしないよう、お作法が必要です。
エッセイストの酒井順子さん曰く悪口は「楽しいからこそ危険な行為」。だからこそ、言う場所にも気を使うべきだといいます。
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悪口を言う場所もまた、大切です。学校や職場など、多数の人がいる中で悪口を垂れ流すというのは、愚の骨頂。これは勘違いされやすいことですが、悪口とは、対象者を攻撃したり傷つけたりするために言うものではありません。
それはあくまで、自分の腹の中に溜まっている黒い思いを吐き出してスッキリするための、自慰行為のようなもの。
そう考えるならば、悪口の対象となった人の耳には、その悪口が届かないようにしたいところです。相手の人格を矯正したい、という世直し欲求がある人は、悪口ではなく面と向かって喧嘩をすればいいのであって、そうでない人の場合は、悪トモ以外には絶対に耳に入らないような場所を選ぶべきでしょう。
それは、臭いや煙が非喫煙者に漏れないよう、タバコを喫煙所で吸うのと同様の、悪口のマナーです。たとえば私の場合は、個室があるレストランをしばしば利用。個室でなくとも、知り合いが周囲にいなければいいだろうという話もありましょう。