くらし情報『ブレイディみかこの未来を決めた、アイルランドで出会ったおばちゃんの言葉』

2022年1月7日 20:30

ブレイディみかこの未来を決めた、アイルランドで出会ったおばちゃんの言葉

その中に、英語しか話せない息子と、日本語しか話せないブレイディさんの父親の、言葉は通じないものの心が通じているかのように見える関係性を描いたエピソードがある。

「立場は“祖父と孫”ですが、遠く離れたイギリスのブライトンと、日本の福岡に暮らしていて、1年に1回、2週間くらい福岡で一緒に過ごすだけ。今はコロナで会えていないし、あんまり家族とは呼べないような関係性かもしれません。言葉も通じないし、お互いの文化もよくわかっていない…でも、二人は確実に通じ合っているんです。言葉がわからないからこそ、お互いがどう思っているか想像したり、気遣い合っているんですかね。言葉は通じていないけど、逆に心のつながりが強いのかもしれません。私が仕事で東京に行く時なんか、昼間は完全に二人っきり。どうして一緒にいられるのか本当に不思議です(笑)」

離れていても、心の距離まで離れているとは限らない。


「近くにいるだけがつながりじゃない、とも思います。両親とは普段離れて暮らしていますが、やっぱり人生の節目節目を知らせたい存在。息子が生まれた時も、入院してた病室は携帯電話が使えないし、連れ合いに電話してもらおうにも英語しか話せないから伝わらないし、ガウンに携帯を忍ばせて、這うようにして病院のものすごい端の非常階段まで行って父親に電話したのを覚えています(笑)。

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