2016年10月27日 20:00
柴咲コウ「この2人が出るなら私も出たい!」と尊敬する大女優とは?
ABC創立65周年を記念して、桜木紫乃による書き下ろし原作小説を映像化した『氷の轍』。柴咲コウさんが演じるのは、母親の名前も顔も知らず、唯一の肉親である元警察官の父も不治の病にかかっている、新米女刑事・大門真由。そんな柴咲さんにドラマについて伺いました。
「劇中では『屈託』という言葉で表される、消し去りがたい、つらい過去。
それらを背負った登場人物たちの歯車がかみあわずに…やりきれない、はがゆい2件の殺人事件が起こります」
周囲と打ち解けない性格から「剣道の防具をつけた女」と呼ばれている真由。しかし、その呼び名が言い当てているのは、あくまで真由のキャラクターの表層の部分。
「心の深い部分を周囲から察せられないように、閉ざしているところがある女性だとは思います。ただ、まったく感情がない“能面”ではない。例えば、宮本信子さん演じる兵藤千恵子には唯一心を開いていて、普段とはちがう表情を見せます」
千恵子は真由が趣味で訪れるスケート場で出会った、赤の他人。スケート場が開く冬にしか会わず、お互いの名前しか知らないが、真由は「冬の友達」と呼び、慕う。
「物語の後半でわかりますが、千恵子も真由と同じく、重い過去を背負っている人。