「禁断の小説がついに映像化」として注目を集めている話題の1本といえば、まもなく公開を迎える日・台合作映画『ホテルアイリス』。そこで、主演を務めたこちらの方にお話をうかがってきました。
永瀬正敏さん
【映画、ときどき私】 vol. 457
小川洋子さんによるエロスが描かれた同名小説をもとにした本作で、ロシア文学の翻訳家として孤島に暮らす謎めいた男を演じる永瀬さん。劇中では、ホテル・アイリスを手伝う若い娘マリと繰り広げる倒錯した愛とゆがんだ欲望に堕ちていくさまを見事に演じ切っています。今回は、台湾での現場の様子や海外で活躍し続ける秘訣、そして自身にとって欠かせない存在について語っていただきました。
―まずは、出演の決め手となったものから教えてください。
永瀬さん僕が若いころはこういうタイプの映画がけっこうあったので、自分もいつか出られるといいなと以前から考えてはいました。それがこのタイミングできたこと、そして役者として幅が広がることがすごくうれしいなと感じたのが最初です。
ただ、原作の翻訳家は僕よりもさらに年上の設定。特殊メイクをしたり、白髪を増やしたりするような作り込みをしてやるべき役ではないなと考えていたところ、映画では原作よりも年齢を引き下げたいと。
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