くらし情報『ぞくぞくする読み心地…23区に眠る怪異譚がモチーフの『東京二十三区女』』

2016年11月21日 21:42

ぞくぞくする読み心地…23区に眠る怪異譚がモチーフの『東京二十三区女』

多くの文献を参考に、リアリティあふれる物語が誕生。また、カバー絵に仕掛けられたある秘密には、仰天する人もいるはず。目を凝らして。幻冬舎1500円

〈東京二十三区の成り立ちは、明治元年に遡る〉らしい。東京府と改称されたのちに少しずつ領域を拡げ、整理統合されてきた。現在と同じ23区となったのは、昭和22年8月だ。

江戸から続く歴史と、戦後スクラップ&ビルドを繰り返してきた大都会には、埋もれてきた“影”の伝説も多く存在する。そんな東京の、よく知られた場所の知られざる貌(かお)を掘り起こし、ぞくぞくする読み心地に浸らせてくれるのが、長江俊和さんの『東京二十三区女』だ。

「東京には至る所に怪異な話が残っていて面白いと感じていました」

たとえば、板橋区にある縁切榎ともらい子殺しの伝説、渋谷区の暗渠と童謡「春の小川」との関わり、江東区の埋め立て地「夢の島」と負の史実など。映像でも小説でもリアルとフィクションを融合し、現在と過去に因縁めいたものを感じさせてしまう長江さんらしい作風の一冊。

「自分で“これを使おう”と決めたモチーフをいくつも掛け合わせて、どんな物語に仕立てていくかが、苦しくも楽しい体験でした。伝承をぶつ切りで書くより、狂言回しのような視点人物が昔あった出来事をひもといていく構造の方がスリリングな物語にできるのではと思いました」

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