くらし情報『寂しかった自分に気づく本? 臨床心理士が綴る、こころの問題との向き合い方』

2022年5月15日 20:40

寂しかった自分に気づく本? 臨床心理士が綴る、こころの問題との向き合い方

「例えば何か失敗した時に、ストレスを発散してスッキリするのはいいのですが、一方でモヤモヤすることも大切だと思うんです。失敗をモヤモヤ考えることで、それが教訓となり、成長に繋がることもありますから。現代にはどちらか一方に決めようという風潮がありますが、“も”という考え方は、複雑な今の時代を生き抜くために必要だと思います」

自分のこころと向き合う営みは人間にとって大切で、その際に役立つ本であってほしいと東畑さんは言う。

「同時に、こころの傷は他者との関わり合いの中で癒されるという側面もあって。恋人など信頼できる人と自分の傷をシェアすることで、だんだん修復されていく。そういう相手を見つけるのが難しいという人もいるかもしれませんが、自分に置き換えてみると、誰かに頼られるって案外嬉しくないですか?他者は思うほど恐れる存在ではないんです」

『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』SNSなどで広く人と繋がっているように思える今の時代。でも、カウンセリングに訪れる人たちは孤独を抱えていて…。迷子になったこころの見つけ方とは?新潮社1760円

寂しかった自分に気づく本? 臨床心理士が綴る、こころの問題との向き合い方


とうはた・かいと1983年、東京都生まれ。

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