2022年5月18日 19:00
軍人の妻を描いたイギリス人監督「戦争は前線から離れた人も傷つけてしまう悲劇」
そのほかに、気をつけなければいけないと思ったのは、映画のトーンについて。あまりセンチメンタルになりすぎてもいけないし、重すぎてもいけないというのは意識しました。
実際の基地では、パワフルな体験をした
―撮影は、本作のモデルとなった駐屯地のなかで行ったということですが、実際に基地で暮らす人々の生活に触れてみて、どのような印象を受けましたか?
監督最初にセキュリティのゲートを通って入っていくのですが、あの瞬間というのは僕にとってパワフルな体験でした。あとは、子どもたちが走り回っている隣に戦車があったり、軍人がいたりする光景は普段見ないものだなと感じたのを覚えています。
基地のなかはすごく静かで、戦地とはかけ離れていますが、それでもその様子を見ていると、前線のことが頭をよぎりますし、こういう生活のなかで悲しい知らせが来る瞬間とはどんなものなのかと改めて考えさせられました。そういうことを知るだけでも、とても強いインパクトを受けたと思います。
―ちなみに、基地の方々は最初から受け入れてくださったのか、説得までに苦労した部分もあったのか、撮影中の様子についても教えてください。
監督初めからとても協力してくれました。