2022年5月24日 19:10
早見和真「手応えを感じた」 愛媛での凄惨な事件に向き合い描いた『八月の母』
男の僕が母性について語っていいのかという不安は抱えつつ、だからこそ苦しみのシーンをしっかり書いていくほどこのエピローグが生きると思っていました。これまででいちばん手応えを感じましたね」
物語全体を覆う重苦しさが、ラスト30数ページで反転する。読んだ人だけが知る、滂沱のカタルシスが待っている。
はやみ・かずまさ1977年、神奈川県生まれ。作家。2015年『イノセント・デイズ』で日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)、’20年『ザ・ロイヤルファミリー』で山本周五郎賞を受賞。
『八月の母』無垢で無自覚な人々が背負わせた罪を描いた『イノセント・デイズ』。本書もまた、女性ゆえに追い詰められていく悲劇が胸に刺さる。
KADOKAWA1980円
※『anan』2022年5月25日号より。写真・土佐麻理子中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子
(by anan編集部)
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