くらし情報『居場所がない…耳が聞こえない親を持つ子どもたちの「知られざる現実」【映画】』

2022年5月27日 19:00

居場所がない…耳が聞こえない親を持つ子どもたちの「知られざる現実」【映画】

と。そのときに初めてコーダというのが1980年頃にアメリカで生まれた概念であることや、いまだに社会から認知されていないことなどを教えてもらいました。

―その話を聞いて、すぐにドキュメンタリーの題材にしたいと思われたのですか?

監督アシュリーから「コーダのドキュメンタリーを撮ってほしい」と頼まれました。コーダがどれだけストレスフルな生活を送っているのかを知ってほしいと。コーダは、体は聴者だけれど中身はろう文化で育ち、聴者の世界にも馴染めず、かといってろう者のなかに入ることもできない。両方の世界に入り切れず、居場所を失ったまま成長する子が多いことは大きな問題だとアシュリーが話してくれました。

それらの話を聞きながら「もし自分がコーダだったら……」とイメージしました。まだ自分が子どもで、大きなショッピングモールで親とはぐれてひとりぼっちになってしまったとき、どれだけ泣いても親は気づいてくれないわけです。
永遠に迷子になる感覚に近いイメージを持ちました。そのとき、この映画を作りたいと思うようになりました。

実際に話を聞いて、苦悩を間近に感じた

居場所がない…耳が聞こえない親を持つ子どもたちの「知られざる現実」【映画】


―ananwebでは『コーダ あいのうた』のシアン・ヘダー監督にも取材をさせていただいており、コーダの子どもたちが抱える重荷とコーダとしての誇りとの間に生じる矛盾に興味を持ったとお話されていました。

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