2022年6月15日 19:00
いま明かされるエリザベス女王の素顔「ここまでユーモアのセンスがあるとは…」
そんななかでも、エリザベス女王を支えていたものは何だと感じましたか?
ケヴィンさん どんなことがあっても尊厳を失わずに凛とされているのは、強さを持っているからだと思いますが、おそらくそれは少女時代の戦争体験によるものではないでしょうか。特に、女王の両親は、ロンドンが爆撃を受けてもほかの場所に避難することなく、被害に遭った方々に会いに行ったりされていましたので。10代の頃にそういう姿を目の当たりにし、自分も戦争を生き抜いてきたのは大きかったのではないかなと思います。
そういったことをきっかけに、尊厳を持ちながら強くいなければいけない、そして周りの人たちに対して思いやりを持ち、つねに仕事熱心に励むべきだ、と自分で思われたのかもしれないですね。実際、ご自身の人生を持ってそれを見事に体現されていると感じています。
―また、本連載では昨年『ブラックバード家族が家族であるうちに』でロジャー・ミッシェル監督へ取材をさせていただいており、映画作りの楽しさなどを教えていただきました。本作の制作過程で、監督との忘れられない思い出についてもお聞かせください。
ケヴィンさん 今回、女王の報道担当官と事前に朝8時半からブレックファーストミーティングをする機会があり、当初はバッキンガム宮殿で行われる予定だったので、ロジャーも僕もすごくワクワクしていたんです。