2022年6月26日 20:10
在日ファンクの音楽が新たな息吹を注ぐ! KERA傑作戯曲、約20年ぶりに上演
当初は既存曲を使用したいとの依頼だったが、なんと今作のために新曲を多数書き下ろしている。
「マネージャーが促してくれたんです(笑)。メンバーにも振って個々に作り始めたんですが、自然と普段にはない目的意識で違うアプローチになるわけじゃないですか。それがすごく作曲のバリエーションにつながったし、作品の世界観から掻き立てられるものもありました。僕の曲だけじゃなく、いつもアーバンなかっこいい曲を作ってくるギターの仰木(亮彦)の曲も、この作品に当てはめると、不思議と不気味に感じられたのも新感覚でしたね」
物語が展開されるのは、12年前に殺害された少女の双子の姉と父である作家が暮らす家。そこに集まってきたバラバラな人々が絡み合い、かつての事件の真相が明らかにされていく。俳優としても出演する浜野さんの役は、タクシー運転手・木村。
「じつは学生のときにKERAさんのホンを上演させてもらったことがあって、変なテンポで進んでいく会話とか、そのズレで笑いが起きる感じがすごく好きだったんです。
僕は音楽をやっているからか、KERAさんのテンポってたぶんこうだろうなって思って木村を演じちゃうんですが、河原さんは、この場面のズレの面白さはなぜ起こるのか、というところから木村の性格を導き出してリズムに反映する…みたいな本当に細かい部分から“逆”逆算しながら作っていく感じが面白いですね」