吉岡里帆、演出・渡辺えりからの直々の出演オファーに「最初は驚きました」
作家を志す文学青年の弟・トムをストーリーテラーに、極度に内気な姉のローラと独善的で口うるさい母親のアマンダとの閉塞感ある家族の姿を描いたテネシー・ウィリアムズの『ガラスの動物園』。その後日譚を、日本の不条理劇の第一人者である別役実が描いた『消えなさいローラ』。この2本の戯曲を連続上演する企画が実現。吉岡里帆さんは、演出を手がける渡辺えりさんから直々に出演をオファーするメッセージをもらったという。
「これまで現場でご一緒したことがなかったので、最初は驚きました。でも、私が出演していたドラマ『しずかちゃんとパパ』を見て、耳が聞こえないお父さんと暮らしている娘の役を暗く演じてないのがよかったと言ってくださって。今回の『ガラスの動物園』も戦争が迫りくる重苦しい時代の物語ではありますが、その中でも明るさを大事にしたいと、お声かけくださったそうです」
吉岡さん演じるローラは、極端なほど内向的な役だが、今回、「2本立てにしたことで、より一層面白いキャラクターになっている」と話す。
「『ガラスの動物園』は何かわからない不安な気持ちや切なさがじわっと残るような終わり方をします。
でも、その日々がどれだけ美しくて尊かったかが『消えなさいローラ』で見えてきて、台本を読んだときの後味がガラッと変わりました。