一枚の下着との出合いがきっかけに…自分を大切にする一歩になる『ランジェリー・ブルース』
働き方への不満や、ずるずるつきあっている恋人との関係に、日々閉塞感を感じていた34歳の派遣社員、深津ケイ。ある日、ランジェリーのセレクトショップで味わった運命的な体験が、ケイの人生を変えていく。人と下着との出合いを軸に描かれるコミック『ランジェリー・ブルース』がSNSでも大反響。その著者がツルリンゴスターさんだ。
自分にフィットする下着と出合い、生き方も見直していく女性の成長。
「伊勢丹新宿店『マ・ランジェリー』の初代ボディコンシェルジュ、松原満恵さんが下着について語った記事を読んで、私が描きたい女性の生き方にも通じるものを感じたんです。フィッティングしていただいたときに、ノンパテッド(パッドを使わず、レースでバストを包む)のブラを初めて着けたら、自重で涙型になり、バスト本来の形にキレイに整えてくれる感覚があって。寄せて上げてのブラとあまりに違う。
作中でケイが伝説のフィッター・柳真智さんにフィッティングしてもらったときの気持ちをはじめ、お客様の心情は、私自身と重なるものも多いです」
そんな本書のいちばんの魅力は、「ステキなランジェリーを身に着けたら気持ちがアガった」で終わらず、生き方を見直したり、自己肯定にもつながっていく大きな物語になっているところだ。