しいたけ.さん「友達やパートナーに対して“なんでわかってくれないの?”と思い始めたら要注意」
社会のあらゆる場所で「配慮」が求められ、キャパオーバーになっていると、作家、占い師のしいたけ.さん。適切な配慮の仕方について考えます。
配慮の仕方
歪んだ配慮が溢れ、身動きのとれない状態に。
「察すること」を美徳とした、配慮を重んじる文化も日本独特のものだと思います。でも最近はクレーマーや炎上しやすいSNSのせいで、「誰も逆なでしないように配慮しなければ」といった疲労を伴う言葉として使われ、歪な配慮が溢れかえってしまっている。「お客様は神様です」という言葉が本来の意味を逸脱し、「消費者は神のように丁寧に扱われるべき」といった意味で使われているのも、現代の怖さが表れている気がします。
少し前、こんな話も聞きました。海外の人が日本のビジネスや組織の成長について分析したところ、成長や進化を阻む原因に“クラッシャー”の存在があるというのです。
クラッシャーとは、意味もなく不機嫌になったり、自己主張のための極端な意見や喧嘩のための議論をふっかける人たちのことで、それにより物事の進行がストップせざるを得ないと。そして日本では、そういうクラッシャーたちを「配慮すべき存在」として扱い、ときには迎合しているために成長しきれていないという指摘で、すごく納得してしまって。