くらし情報『同じ町、同じ雨の日の午後を描く5篇。傷ついた心に寄り添う小説集』

2017年6月6日 18:30

同じ町、同じ雨の日の午後を描く5篇。傷ついた心に寄り添う小説集

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『きみはいい子』。

「桜が丘」という町の雨の日の午後を舞台にした、子どもをめぐる連作短篇集。呉美保監督により映画化もされた感動作です。

20170606

『きみはいい子』
著者:中脇初枝
出版社:ポプラ社

きみはいい子。この言葉がいつまでも心に響く。

愛する人にきみはいい子と言ってほしい。どんなに傷つけられても、振り向いてくれるのを、抱きしめてくれるのを待っている。

ある雨の日の午後。5時になるまで家に帰れず校庭で待つ少年がいる。「ぼくがわるい子だから、おとうさんが怒るんだ。」そうじゃないよと言いたいのにうまく伝えられない大人がいる。

娘を虐待してしまう母親は、体に澱んだ水がたまっていくのを止められない。いいママでいたいのに、幼い娘は何もわるくないとわかっているのに。

誰にも言えない苦しみを抱える家族を描いた5つのストーリー。小さな子どももかつて子どもだった大人も、「きみはいい子」と言ってもらうのを待ち続けているのだと思う。そして、そのひと言を伝えてくれた人の声も笑顔も一緒に、ずっと心に大切にしまっておくために……。

同じ町に暮らす人たちに降りかかる雨が、傷ついた心をやさしく濡らしていきます。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
子どもの教育アンケート
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
instagram
instagram
twitter
twitter
ピックアップ
上へ戻る

Copyright © 1997-2019 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.