「宿命のライバル」を素描で対比!「レオナルド×ミケランジェロ展」が6月からスタート
この仮説は、カーサ・ブオナローティが所蔵するより大きな《河神》の作品と比較しても根拠があります。本作は、メディチ家礼拝堂のために作られ、場所を示す役割を与えられる予定でしたが実現しませんでした。なお、このような彫刻モデルは、石材切り出しの職人に手渡され、彫刻の寸法の目安として使用され、鉱山までの輸送に耐える素材で制作されました。
●《イサクの犠牲》のための習作
ミケランジェロ・ブオナローティ
《イサクの犠牲》
1535 年頃 カーサ・ブオナローティ蔵
©Associazione Culturale Metamorfosi and Fondazione Casa Buonarroti
こちらの作品は、彫刻レリーフのための素描です。息子イサクに手をかけようとするアブラハムに対し、天使が止めに入っていくシーンを描いています。アブラハムと天使の距離が非常に近いことが本主題を扱う上でのミケランジェロの最大の特徴といえるでしょう。また、イサクの左膝の位置は未決定のためか、複数の膝が動くように描かれています。
●レオナルドの3作品+1
●《髭のある男性頭部(チェーザレ・ボルジャ?)》
レオナルド・ダ・ヴィンチ
《髭のある男性頭部(チェーザレ・ボルジャ?)