2017年4月24日 07:28
街の“差別的なアート”を根こそぎ削る。72歳のおばあちゃんが提案する「平和な社会の作り方」
きっかけは近所のバス停に、ナチスメンバーのフライヤーが貼られており、それに嫌悪感を覚えた彼女は、家の鍵でそのフライヤーを削ることで、心の中の汚れた部分が取り除かれたような気持ちになったことだ。今日もポリーット プッツェ(政治的女性掃除作業員)として差別と闘い続けるイルメラさんに、Be inspired!は、彼女の信念や「未来を担う世代へのアクション」について伺った。
イルメラさんのこれまでを振り返る
優しい笑みを浮かべながら待ち合わせ場所のカフェに現れたイルメラさん。アクティブに差別と戦っているなんて信じられないほど大らかな雰囲気だったが、本題に入ると一変。これまで除去したステッカーやグラフィティの写真とともに、自身の思いを真剣な表情で語ってくれた。
“これまで「DEMOKRATIE(民主主義)=VOLKSTOD(民族の死)」のグラフィティをハートで塗りつぶしたり、「MULTIKULTI ENDSTATION(マルチカルチャーの終点)」を、「MULTIKULTI EIN DANK(マルチカルチャーへの感謝)」と上書きしてきたわ。
そこの住民や警察は、困ったことに誰も差別的なグラフィティを消そうとしないのよ”
イルメラさんがハーケンクロイツのシンボルをハートに塗り替えたグラフィティ
このようなステッカーやグラフィティを除去する前に、まず写真に収めるというイルメラさん。