「恥をかくのは普通。気にしないで飛び込んで」。独学で映画、音楽、VRを学んだ弱冠20歳の彼女が“日本の若者”に伝えたいこと。
コンピューターのコーディングも、ライブで使うおばあちゃんからもらった楽器の演奏の仕方も、映画の作り方も、全てよくあるネットのチュートリアルビデオでコツコツ勉強したという。 SNS中毒などが懸念されるデジタルネイティブだが、ケイラはインターネットに精通した幼少期を最大限に活用したいい例かもしれない。
何をやってても目的は一つ。信念と一貫性のある活動
ネイティブアメリカンの歴史はヨーロッパから“開拓者”がやってきて以来迫害の歴史でもあり、差別は今もなお続く。北米に暮らしていた部族たちはアメリカ政府によって保留地に押し込められ、伝統的な生き方を奪われた。そして性的暴行、家庭内暴力、アル中、自殺…現在も彼らのコミュニティにはたくさんの問題が残る。プレーリー・バンド・ポタワトミ族の中で流暢にかれらの言語を話せる人もあと一握り。若い世代が学ばなければ彼らは「透明」になってしまう。
ケイラはこの悲惨な状況を映画を通してダンスや音楽など誰もが理解できるポジティブな「ストーリー」で世界に語りかけることにした。目を背けたくなるような悲しい事実を観客に突きつけるのも議論をうむ方法ではあるが、彼女の目的は「オープンな会話」