くらし情報『p.21 「インド人にもカレー嫌いな人はいる」。“ウコンの力”でインドの固定概念を吹き飛ばす24歳の起業家|『GOOD GOODS CATALOG』』

p.21 「インド人にもカレー嫌いな人はいる」。“ウコンの力”でインドの固定概念を吹き飛ばす24歳の起業家|『GOOD GOODS CATALOG』

2018年2月17日 02:33
 

ターメリック(ウコンと同じ植物)といえば真っ先に思いつくのがカレー。だが、そのターメリックが料理以外にも着色料、薬品など幅広く使われていることを知っているだろうか。また近年ではアンチエイジングなどの美容効果があることからターメリックラテ(ターメリックとミルクを合わせたもの)をメニューにおいているカフェもある。そんなターメリックはインドが原産であり、その生産量と輸出量は世界一。それゆえインドでは安価で手に入るのだ。しかしターメリックブームのアメリカでは、ターメリックの栽培地域が限られていることもあって、インドより断然高い値段で売られている。さらに、栽培するインド人農家には労働に見合った賃金をもらえていない人たちがいるのだ。この商品となる製品を栽培する生産者よりも、販売者の方がはるかに多くの利益を得ているという事実を知れば、フェアじゃない取引を行う販売者たちに怒りが湧いてこないだろうか。だが、そんなターメリック産業における不平等な状況を変えようとするひとりの若者がいる。

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インドのムンバイ育ちでアメリカ在住のSana Javeri Kadri(サナ・ジャヴェリ・カドリ)は、2017年8月にDiaspora Co. (ディアスポラ・コーポレーション)を設立した。Diaspora Co.ではインドの南部ヴィジャヤワーダから直輸入したターメリックを販売している。香辛料の取引において不公平な賃金の支払いがあるという事実を知ったサナは、公平な取引によってインドの農家に最大限の利益をもたらすことを目的に起業したのだ。Diaspora Co.の製品は4代続くターメリック農家のものを取り扱っており、クルクミン*1が豊富で品質の高いものである。サナたちのウェブサイトを見てみると、ターメリックの活用法はさまざま。アメリカで流行しているターメリックラテなど飲料から、ターメリックを入れた料理やお菓子、ターメリックを染料として使い染められたインドの伝統衣装のサリーまでが紹介されている。(*1)クルクミンとはターメリックに含まれている黄色の色素で、ポリフェノールの一種。抗酸化作用や肝機能の向上、消化不良の改善や美肌効果などが期待できる
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固定観念をなくすという点で、彼女がクィア(性的マイノリティの総称)であるという点も主張している。いまだに性的マイノリティの社会的な立場は弱く、彼らに対して偏見をもつ人は少なくない。そのため、性的マイノリティであることを大々的に主張することで、それに対して理解のない人々から批判や差別的な発言を受けるかもしれない。しかし当事者であるからこそ同じクィアの人々の立場を理解でき、自らが声をあげ発信していく人間となって、そのようなの人々の社会的な立場を確立しようとしている。Diaspora Co.に はこのような彼女の思いやアイデンティティがそのまま反映されているのだ。

身近なところから「フェアな社会」の実現を目指す

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▶︎オススメ記事・p.20 アパレル企業が「ゴミ野菜」に手を出した。フードロスを減らす、“着る野菜”とは。|『GOOD GOODS CATALOG』・p.19「“ブサイク野菜”をインド料理へ」。チャツネで年間700kgもの廃棄野菜を救うファミリー。「Eat Me Chutneys」|『GOOD GOODS CATALOG』All photos by Diaspora Co.Text by Shizuka KimuraーBe inspired! 

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