2012年4月27日 12:29
一組の夫婦を通して考える。恋と愛の境界線、身体と心の“浮気”の境界線
だから、ジョアンナは、夫がほかの女性に惹かれていることに気づき、とても傷つき不安になるのです。彼が自分を愛していると分かっていても、自分が彼にとって唯一無二ではない可能性を感じてしまうから。そんなときに、まだ好意を持っている元カレから連絡を受け、誘いに乗って出かけてしまう彼女の気持ちに、共感できる人も多いはず。不安定なときに、自分が特別だと感じさせてくれる男が現れたのですから、すがりつきたくもなるでしょう。もし、「私ならこの状況でも絶対に出かけたりしない」「こんな誘いに乗るなんてダメよ」と断言できる人がいるとしたら、なかなかの理性派。「私は行ってしまうかも」と考える女性と、そうでない女性との違いは、きっと恋愛経験の種類によるもの。現在、愛するパートナーがいるのに、まだ気になる相手がいる人と、いない人では、恋愛観は大きく違うはず。人のキモチとは割り切れないもので、自分ですらコントロールできないと知ってしまった人とそうでない人、ある人に恋をしながら別の人を愛せると気づいてしまった人とでは、ジョアンナへの共感にも大いに温度差が生まれるはずなのです。
それにしても、ジョアンナとマイケルを見ていると、結婚の意味がよくわかります。