2012年5月30日 16:36
【シネマモード】『ジェーン・エア』の気鋭監督に訊く、美しき女性のスピリット
実際に、彼自身も難しい選択をしたことがあるといい、「ここでは言えないけれどね」と笑顔を見せる。
「全ての難しい選択は、自分を見つけ、知るのに役立つのだと思う。何を選んでいくかで、インテグレティ、強さを試される。自分が誰であるかを知る手がかりになる。そして、その選択をした後では、自分が変化していると感じるものだ。難しい選択をした後では、それ以前の自分とは同じではいられない。全てのものは変化していく。岩でさえね」。
ところで、『ジェーン・エア』は誰もが知る名作文学であり、多くの監督たちが映画化してきた物語だが、今回、そのことでプレッシャーは感じなかったのかと聞くと、「ガールフレンドには、自分と出会う前に別のボーイフレンドがいるものだから」と笑う。
「実際にプレッシャーも特になかったし、作品の成功についても、正直なところ考えなかったんだ。この作品を撮った監督たちと競う気もなかった。自分の映画を撮るときに、ほかの作品やほかの監督のことなどを考えたくなかったんだ。自分らしい決定ができなくなったり、自分の監督としての可能性を狭めたりしたくはなかったからね。それに、作品を比べられるという不安もなかった。