2015年2月6日 18:32
【シネマ羅針盤】ムーミンの魅力を再発見 「自分らしさ」のあるべき姿とは?
(Photo:cinemacafe.net)
新作映画の公開を機に、再び注目を浴びているムーミン。作者であるトーベ・ヤンソンの生誕100周年にあたる昨年に続き、2015年は童話誕生から70周年のアニバーサリーイヤーを迎えた。ムーミン一家と彼らを取り巻くキャラクターの魅力は、いまも色あせることを知らない。
この冬、日本に届いた『劇場版ムーミン南の海で楽しいバカンス』は母国・フィンランドが初めて製作した手描きのムーミン映画として、世界中のファンが待ち望んだ作品。地中海沿岸に位置するリビエラを訪ねたムーミン一家と仲間たちが休暇を楽しむ姿を、温かみあふれる作画と色合いで生き生きと描く。舞台がムーミン谷とは対照的な高級リゾート地だけに、表情豊かな太陽の光に照られ、ムーミンたちは持ち前の個性を爆発させている。
その筆頭が“スノークのおじょうさん”ことフローレンで、現地で出会った金持ちのプレイボーイに触発され、見よう見まねでセレブライフを満喫する。ムーミンパパも地元の名士と意気投合すると、“ムーミン伯爵”を自称しやりたい放題。
そんな2人に対し、ムーミンとムーミンママは戸惑いを覚えつつ、やがては恋敵に決闘を申し込んだり、豪勢なホテルの部屋で植物を育て始めたりと「自分らしさ」