2017年5月5日 17:30
「おうちデート」で観たい! ファッションや音楽も楽しめるオススメ恋愛映画
そして、ビリー・ホリディの名曲をD・キートンがカバーするシーンなど、長年映画でN.Y.とジャズを根付かせ続けたアレン監督作品ならではの音楽づかいにもぜひ注目してみて。
■『ONCEダブリンの街角で』(2006、アイルランド)
掃除機修理屋(ストリート・ミュージシャン)の男と、街で花を売り歩くチェコ移民の若い女がアイルランド・ダブリンの街角で出会い、楽器屋での彼女のピアノに心動かされた男は、一緒にセッションしてみないかと持ちかける。やがて一緒に演奏することで喜びを実感し、音楽を通して心を通わせていくも、徐々にそれぞれの抱える問題が明らかになり…。
本作で監督を務めたジョン・カーニーと言えば、最新作『シング・ストリート未来へのうた』や『はじまりのうた』等、非常に優れた音楽映画を世に送り出している監督の1人だが、音楽映画といっても、単にサントラが良いとか、「音楽ファン」のみに向けた専門的で囲われたそれではない。登場人物のストーリーやドラマとともに、日常に寄り添った音楽が映画に、そして私たちにまであたたかい希望を与え、普段音楽をあまり聴かない人に対しても、「音楽の持つ素晴らしさ」をシンプルに、かつダイレクトに届けてくれる非常に豊かな音楽性を持っている。