2017年10月25日 20:49
早くも賞レースで有力視!? 気難しい父に振り回される『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』
家の売却と共に、家族はバラバラになってしまうかに見えたが…。
自分勝手な父親に振り回されつつ、実は似たもの同士の息子たち。特に、弟にコンプレックスを持つ専業主夫のダニーを演じるアダムの演技が絶妙で、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされるのは決まったも同然だろう。ジーン役のエリザベス・マーヴェルも「ハウス・オブ・カード 野望の階段」の国務長官と同じ人とは思えぬ、名演技を見せている。
一流になれなかった人間は、どう気持ちの折り合いをつけるのか。愛情をうまく示せない家族は、どうやり直すのか。脚本も手がけるバームバックは、このテーマについてこう語る。「成功の定義、というものに興味があった。
彫刻家として成功するなんて、100万人に1人しかいない。長男のダニーは夢は諦めたけど、娘にとっては素晴らしい父親で、その意味では十分成功しているに気づいていない。僕だって主流の監督じゃないけれど、自分の好きなように映画を作ることが出来ている。そんなことを投影しているんだ」。
また、劇場ではなくNetflixでの配信を選んだことに対しては「元々、インディーズ映画として16ミリ・フィルムで低予算で撮っていたところ、Netflixが編集段階で資金を出してくれたんだ。